2015年2月28日土曜日

本業は党利党略

政党はしのぎを削る競争で役職を確保し、地位を維持するうちに、党利だけを気にかけるようになる。私的な目先の利益が国民全体の末永い善と調和するかどうか、考えられなくなる。
- ギュスターヴ・ド・モリナーリ(ジャーナリスト。1904年)
政党の行動に対し、他の政党が「党利党略」と非難することがよくある。国民のことを考えず、党の私的な利益しか頭にないという意味である。なんとも白々しい。非難しているその政党も、たいていの場合、党利党略で動いているにすぎないからである。

ベルギーに生まれ、パリで活躍したジャーナリストのモリナーリは、あからさまにこう述べる。「政党とは、権力を追求するよう訓練された事実上の軍隊である」。政党のさし迫った課題は、支持者の数を増やし、選挙で多数を握ることである。政党は有力な有権者に対し、選挙に勝たせてくれれば党の利益の分け前を差し上げますと約束する。具体的には地位や特権である。

しかし多くの有力者にその約束を守るには、地位や特権を増やさなければならない。そのためには福祉であれ軍事であれ、政府の事業を増やさなければならない。そのために税が引き上げられ、国民が疲弊しようと、気にかけていられない。政府の事業を増やし党利を稼ぐという目先の目的で手いっぱいだからである。こうなると、もはや党利そのものが本業と化している。

政治家はもともと理想に燃えた志の高い人たちなのかもしれない。しかし彼らの大半は政府の権限を増やすことでしか、力を強め保つことができない。だから理想や志と裏腹に、党利党略を本業とせざるをえない。それによって政府と親しい一部の有権者が潤い、他の一般国民にツケが回される。(木村)
The unceasing competition under which they labour, first in their efforts to secure office, and next to maintain their position, compels them to make party interest their sole care, and they are in no position to consider whether this personal and immediate interest is in harmony with the general and permanent good of the nation.
- Gustave de Molinari

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