2015年5月15日金曜日

救命ボートなき世界経済

“ブラック企業” 是正勧告回数一定以上で公表へ
 この規制の結果、何が起こるかは明らかです。大企業は労働コストが増す分、業績が悪化し、社員の給与は減るでしょう。リストラや採用減もあるでしょう。労働条件は法律で画一的に決めるのでなく、労使の合意で決めるべきことです。
 なお、企業にはブラック、ホワイト、その中間がありますが、政府にはブラックしかありません。もし企業が借金返済のため社員の給料をピンハネしたらとんでもないブラック企業として非難されるでしょう。ところが政府はそれを課税という手段で堂々とやっているのです。

安保法制を閣議決定 安倍総理が“必要性”を強調
 「日本人の命と平和な暮らしを守るための法案だ」という安倍さんの説明になんとなく安心した皆さん。太宰治の「家庭の幸福は諸悪のもと」という言葉を思い出しましょう。


安保法制関連法案に対する日本の人々の反対
 米国防総省は先週、30億ドル相当の新型輸送機オスプレイ17機を日本に売却することを承認。これが安保法制と無関係だと信じるナイーブな人はいないでしょう。

サウジアラビアはイエメンの内乱を話し合いで解決することを嫌い、国連の調停を破壊する空爆実施
 ブログ「櫻井ジャーナル」より。1971年のニクソン・ショック(ドルと金との交換停止)から生まれたペトロダラー(オイルマネー)。金という保証をなくしたドルを安定させるため、米国はサウジアラビアをはじめとする産油国と1974年に協定を結び、石油取引をドルで決済させることに。産油国が石油取引で得た利益で米国債などを買わせてきました。
 代わりに米国は協定国を軍事的に保護し、武器を供給、支配層の地位を保証してきました。「日本も似たような協定を結んでいる可能性がある」と同ブログでは指摘します。

ドイツ連銀総裁、ギリシャ流動性支援の拡大を批判
 欧州中央銀行(ECB)がギリシャの銀行向けの緊急流動性支援を週ごとに拡大していることについて、バイトマン独連銀総裁が厳しい目を向けたそうです。
 「財政ファイナンス(中央銀行による国家財政支援)の禁止条項を踏まえると、市場にアクセスできない銀行が融資を受け、(これが)やはり市場へのアクセスを持たない政府の国債をファイナンスしている状況には問題があると思う」(独紙報道)。 大量の国債買い入れに実質的な財政ファイナンスとの批判が出ている日銀にも聞かせたい意見です。


Draghi hits back at argument QE fuels inequality
 もうひとつECBの話題。低金利政策、特に量的緩和は貯蓄家を痛めつけるだけでなく、富裕層に不釣合いな恩恵をもたらし不平等を拡大するとの批判に対し、ワシントンで講演したドラギ総裁が反論したそうです。
 若い世帯は純債務者であることが多いため(デフレで)実質負担が重くなる。一方、年配の世帯は富が増えやすい。したがってインフレが目標に達しないと、若い世代から年配の世代に富が再配分される――。総裁はこう主張し、リフレ政策を正当化したとのことです。
 しかしお金の貸し借りはそれぞれの人の自発的な意思にもとづいてなされたものですから、経済情勢の変化によって予想外に実質的な負担が増えたからといって、政府がそれを助けてよい理由にはなりません。もし社会主義の国でなければ。
 それよりも、ドラギ総裁は都合の悪いことを口にしていません。インフレ政策で一番助かる純債務者は、ふつうの人々ではなく、膨大な借金を背負った政府です。リフレ政策とは、まじめに貯蓄に励んできた国民から、野放図に国債を刷り散らかした政府に富を移転する手段なのです。

HSBC WARNS: The world economy faces a 'titanic problem'
  大手銀行HSBCのチーフエコノミスト、スティーブン・キング氏が顧客向けメモでこんな警告を発したそうです。「世界経済はまるで救命ボートのない外洋船だ。もし新たな景気後退が襲えば、政策決定者にとってはまさに巨大な〔沈没したタイタニック号の船名とかけている〕困難となるだろう」
 キング氏はその理由をこう説明します。「これまでの景気回復では金融・財政政策決定者は〔景気後退と戦う〕武器を補充することができたけれども、今度の回復はそれと違って、米国でも他の国でも、武器が絶えず不足している。これは大きな問題だ」
 同氏は景気後退が起こりうるきっかけとして、「賃金上昇による企業収益の悪化」「保険や年金の不足を埋め合わせるために人々が金融資産を取り崩す」「中国経済と人民元、新興国経済の崩壊」「米連銀の利上げ」などを挙げています。ビジネス・インサイダーの記事より。

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