2016年8月24日水曜日

〔翻訳〕独禁法の恥部

 

*Dominick Armentano, Antitrust: The Case for Repeal(『独禁法廃止論』)より抜粋。

企業間の取り決め(private agreements)によって市場の生産量が制限され、市場価格を押し上げたか。パソコン産業を検証すると、自由な市場で取り交わした合意の結果、生産量が急増し、小売価格が急低下したのは明らかである。これで話はおしまいのはずだ。

もしマイクロソフトがウィンドウズの使用許諾を一部の選ばれた企業だけに制限していたら、不当な取引制限(restraint of trade)で訴えられただろう。知的財産権に法外な対価を要求していたら、独占力の行使で訴えられただろう。

皮肉にも、米政府がマイクロソフトを訴えるに際し大いに頼りにしたのは、熾烈な競争(vigorous competition)を示す明白な証拠だった。内部メモと電子メールである。それによると、同社は明らかに、競合相手を打ち負かし、ブラウザー戦争に勝つつもりだった。

コンピューター産業を政府が仕切ろうという試みは、どうしようもなく浅はかだ。技術の枠組みと消費者の好み(consumer preferences)の変化が速すぎる。…独禁法はその意図とは正反対の結果をもたらす。成功を罰し、効率的な競争を妨げ、経済成長を阻害する。

独禁法の恥部(dirty little secret)は、成功した企業を妨害し、それより有能でない競合企業を保護するために使われてきたという事実である。これ以上に反道徳的・不合理で、廃止に値する公共政策はめったにないだろう。

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