2016年8月26日金曜日

〔翻訳〕現金廃止のたくらみ

*Joseph T. Salerno, The Blessing of Cash(「現金の恵み」)より抜粋。

欧州の中央銀行がマイナス金利の拡大をちらつかせるので、民間金融機関(private financial institutions)は利払い負担を避けるため中銀口座にある預金を現金に換え、ノンバンク部門に保管しようとしている。

もし預金を現金に換える動きが銀行以外の国民に広がれば、(預金のごく一部にあたる現金しか店内に置かない)部分準備銀行制度(fractional-reserve banking system)はたちまち崩壊する。体制派の著名経済学者が今、「現金との戦争」の音頭を取る理由はここにある。

ハーバード大教授で元IFMエコノミストのケネス・ロゴフ(Kenneth Rogoff)がつい先日、『現金の呪い』というショッキングな題名の本を出版したのは偶然ではない。…ロゴフは高額紙幣だけでなく、あらゆる現金の廃止を呼びかけているという。

ロゴフは現金には利点もあると認めつつ、市中にある1兆4000億ドルの現金の大部分は税逃れのほか、人身売買(human trafficking)、テロなどの違法行為に利用されていると述べる。キャッシュレス経済は金融政策の効果を高めるとも主張する。

生産的な労働者、貯蓄者、企業家の誰にとっても、現金はありがたい。ロゴフのような国家主義者やその指南を受けた中央銀行が広める狂った理論や詐欺の手口(swindling schemes)から、苦労して稼いだお金を守らなければならないからだ。

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