2016年11月20日日曜日

〔翻訳〕賃上げ政策の愚

Mark Thornton, Mandating Higher Wages Won't Fix Japan's Economy(賃上げ強制で日本経済は良くならない)より抜粋。

アベノミクス(Abenomics)の考えによれば、賃上げ政策は消費を増やし、経済成長をもたらす。しかし実際には、政治主導の賃上げはむしろ仕事を減らし、雇用創造を遅らせる。何かの値段を上げれば、他の条件が同じなら、需要の量は減るからである。

仕事を増やすのは賃上げではなく、賃下げである。事業家が雇用を増やすのは市場で賃金率が下がったときだ。仕事が増えると生産が増える。生産が増えると、通貨量が変わらない限り、物価が下がる。すると賃金の実質購買力(real purchasing power)が高まる。

ケインズ主義者(Keynesians)とその親戚であるアベノミクス主義者は、デフレ(物価下落)を恐れる。デフレに近づくだけで壊滅的な不況に陥り、二度と立ち直れなくなると恐れる。このデフレに対する恐怖心には、理論や事実の裏づけがない。

大恐慌当時、フーバー米大統領(President Herbert Hoover)は高い賃金を維持させる政策を試み、かえって不況を悪化させた。これは保護貿易、インフレ政策など他の介入政策とともに、大恐慌をもたらした主因の一つである。

もし安倍晋三(Shinzo Abe)首相が日本の実質賃金と雇用を改善させたいのなら、過去に失敗した賃上げ政策を繰り返してはならない。それはいたずらに不況を長引かせるだけだったのだから。

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