2017年4月19日水曜日

国民国家という迷信

次より抜粋。
Dan Sanchez, How Nationalism and Socialism Arose from the French Revolution
(ナショナリズムと社会主義はフランス革命からどのように生まれたか)

「国民の支配(rule by the people)」というものはない。なぜなら「国民」というものは存在しないからだ。個人だけが存在する。「一般意志」のようなものはない。個人だけが意志を持つ。「国民」とは私たちが信じるよう意図的に教えられた、架空の存在だ。

名誉革命からロシア革命に至る一連の革命は、国家正当化(state legitimacy)の基礎となる迷信を新しい迷信に置き換えた。理解不能な神に恵みを受けた国王と聖職者は、「国民」という理解不能な存在の恵みを受けた政治指導者と官僚に取って代わられた。

新しい迷信は古い迷信より強力で危険だ。国家権力に参画することで自己の利益を得られるという、魅惑的な幻想を誘うからである。またこの新しい迷信は、分断統治(to divide and rule)にとって便利な道具になる。

対外戦争を宣言するだけで、ナショナリストは国民国家(people’s state)の周りに集まり、国民の団結を実現しようとするだろう。階級闘争を宣言するだけで、社会主義者は国民国家の周りに集まり、階級の統一を実現しようとするだろう。

ナショナリズムと社会主義の危機と悪は、ナチスドイツとソ連の崩壊で終わらなかった。まだ私たちにつきまとう。ナショナリズムによって戦争や地政学的危機(geopolitical crises)が広がり、社会主義の思い上がりによって経済は機能不全と停滞を余儀なくされる。

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